2025年5月、世界各国のトップジョッキー12名が参加する「世界騎手リーグ(グローバル・ジョッキーズ・リーグ)」が、2026年から発足すると海外メディアで報じられました。
その後しばらく追加情報はなく動向が注目されていましたが、5月中旬に「Thoroughbred Racing Commentary」、8月に「racenet」で新たな続報が発表されましたので、以下にその要点をまとめます。
最新情報
- 開催は早くても2026年後半になる見込み。
- 2026年は最大で8日間・計48レースの開催予定(ただし日数は減る可能性もある)。
- 総賞金は1,500万米ドル(約22億5,000万円)を予定しており現在は資金調達の段階。資金は外部の民間資本に依存する可能性が高い。
- もし総賞金1,500万米ドルで開催されれば、優勝賞金は500万米ドル(7億5,000万円)となる見込み。
- アジア開催の可能性も検討しているが、初期段階で香港の開催予定はない(将来的に香港のオフシーズンに開催される可能性はある)。
開催時期
開催時期は検討中としていますが、世界的ビッグイベントの前後に組み込む案が浮上しています。
例えばロイヤルアスコット直前の金曜・土曜にリーグ戦を実施し、その熱気を継続させるイメージです。
観客に「ムーアはどの馬に乗るのか」と関心を持たせ、ジョッキーを入口に新規ファンをコアな競馬ファンへと導く狙いがあります。
さらに、ビッグイベントの前後に日程を設定することで、「参加予定のジョッキーが集まりやすい」というメリットも期待できます。
開催日数
年間の開催日数は6〜10日を予定しており、5月の報道によれば1日あたり6レースを実施するとのことです。つまり、年間で36〜60レースが行われる見込みです。
開催候補となっている競馬場
国 | 競馬場 |
---|---|
アイルランド | レパーズタウン・カラ |
イギリス | アスコット・ヨーク |
フランス | ロンシャン・シャンティイ |
オーストラリア | フレミントン・シドニー |
その他 | アメリカ・アジア・中東 |
まだ決定していませんが、2026年はおそらく欧州での開催がメインになると思います。
参加騎手一覧
名前 | 拠点 |
---|---|
イラッド・オルティスJr | アメリカ |
ウィリアム・ビュイック | 欧州 |
ヴィンセント・ホー | 香港 |
クリストフ・ルメール | 日本 |
ザカリー・パートン | 香港 |
ジェームズ・マクドナルド | オーストラリア |
ジョアン・モレイラ | ブラジル |
武豊 | 日本 |
フラヴィアン・プラ | アメリカ |
ミカエル・バルザローナ | 欧州 |
ライアン・ムーア | 欧州 |
ランフランコ・デットーリ | アメリカ |
上記12名が創設メンバーとなります。
ただしメンバーは固定ではなく将来的には女性騎手が加わるなど、メンバー構成は変わる可能性もあるとのこと。
賞金
リーグ発足の目的と目標
世界騎手リーグが掲げる最大の目的は、定期的に競馬を楽しむ観客層を拡大することです。
現在「メルボルンカップ」「グランドナショナル」「ケンタッキーダービー」といったビッグイベントのみを年に一度観戦する層は、世界でおよそ5億8,000万人にいると言われています。
リーグはこの潜在的なファン層を取り込み、最終的には観客規模を10億人にまで拡大することを目標としています。
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